グリッドフォームローラーを使用したセルフケアの方法
今回はグリッド(フォームローラー)を使用したセルフケアの方法を紹介していきたいと思います。
数年前から、海外のトーナメントに行くとウォーミングアップの前やクーリングダウンの際に、グリッドフォームローラーを使っている多く目にするようになりました。
毎週、世界各地で行なわれている大会を転戦するテニス選手たち。過酷な試合を繰り返し、長い距離を移動し、また違う環境で試合を行なうという生活の中では疲労が徐々に蓄積してきます。
そこで大切になってくるのが、選手自らが行なうセルフケアです。
セルフケアを行なうことにより、疲労回復はもとより、自分の身体の状態を知ることができ、ケガの予防やパファーマンスの向上に役立てることができます。
※例えば、太ももの裏が硬くなってきたら、次は腰が痛くなってくるなどなど、自分の身体の特徴を知ることができます。それが分かれば、事前に太ももの裏をケアすることにより腰の痛みの予防ができるようになります。
これはプロ選手だけではなく、テニス愛好家の方でも同じことが言えます。
では、ここからは実際のグリッド(フォームローラー)の使い方を紹介していきたいと思います。
まずは理論編としてグリッドローラーの効果を説明していきます。
キーワードになるのは「筋膜」です。
筋膜とは筋肉を包み込む膜のこと。ソーセージをイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。ソーセージの中にある肉が筋繊維、それを包み込むフィルムが筋膜です。
筋繊維を筋膜が包み込み、それがいくつも集まったのが1つの筋肉になります。
筋肉以外にも骨や臓器などを筋膜が包み込み、私たちの身体を形作っています。
例えて言うなら、全身タイツのイメージです。小さな筋繊維から筋肉、骨、臓器まですべてを筋膜が包み込んでいます。
そんな筋膜ですが、硬くなりやすいという特徴があります。
スポーツ動作の繰り返しや、長時間に渡り同じ姿勢をキープするデスクワークなどによっても硬くなります。
上の写真ではタイツにテープを張っています。テープを張った場所が硬くなった筋膜のイメージです。1カ所が硬くなるとそれにつられて周りの部分にもシワが寄り、バランスが崩れた状態となります。
この状態を放置すると痛みがでたり動きが悪くなったりと、悪影響が出る場合が多くあります。このように硬くなり、痛みの引き金となる部分を「トリガーポイント」と呼びます。
トリガーポイントが発生するとストレッチングをしても、筋肉全体を伸ばすことが難しくなるためグリッド(フォームローラー)でのケアが効果的です。
まず筋肉のラインに沿って圧を加えながらグリッド(フォームローラー)を動かします。痛みを感じるトリガーポイントの部分では、動きを止め圧迫をかけていきます。ローラーを使ったセルフマッサージです。
痛みが強い場合は軽い圧迫からスタートしてみてください。継続をすると徐々に痛みが和らいでくるのが感じ取れると思います。トリガーポイントがなくなれば筋膜(筋肉)の動きが良くなり、関節可動域も向上していきます。
効果を体感してみたいという方は、動画で紹介している下半身の種目を片脚のみ一通り行なってみて下さい。
そして、立ち上がり左右の脚の上げ下げし足踏みをすると、ローラーを使ってケアをした側の脚が上がりやすくなっている、、、はず^^
身体が硬いという人ほど効果も分かりやすいと思います!
是非、普段のウォーミングアップ、クーリングダウンのなかに取り入れて、パフォーマンスアップ、慢性的なケガの予防に役立ててみてください!
フィジカルトレーナー横山正吾でした!